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太っている人は認知症になりにくく、痩せている人は認知症になりやすい

BMI 肥満 痩せ 認知症

認知症の発症リスクにはいろいろな因子がありますが、今回は、体重(正しくはBMI)によって、そのリスクに差があるという研究結果のご紹介です。

BMI(Body Mass Index:ボディマス指数)
体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数のこと。
体重が w kg(wキログラム)、身長が t m(tメートル)の人のBMIは、
BMI = w / t2
で表されます。

日本肥満学会の肥満基準(2000年)

状態 指標
低体重(痩せ型) 18.5未満
普通体重 18.5以上、25未満
肥満(1度) 25以上、30未満
肥満(2度) 30以上、35未満
肥満(3度) 35以上、40未満
肥満(4度) 40以上

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イタリアの研究グループによる報告(2016年3月31日)

軽度認知障害(MCI)者における認知症やアルツハイマー病への進行とBMIとの関連について、イタリア・ミラノ大学ルイジ・サッコ病院のIlaria Cova氏らが調査を行いました。

ミラノ大聖堂 認知症

原著:Body Mass Index Predicts Progression of Mild Cognitive Impairment to Dementia.

Cova I, Clerici F, Maggiore L, Pomati S, Cucumo V, Ghiretti R, Galimberti D, Scarpini E, Mariani C, Caracciolo B.

Dement Geriatr Cogn Disord. 2016;41(3-4):172-80. doi: 10.1159/000444216. Epub 2016 Mar 31.

(邦題:ボディマス指数軽度認知障害の認知症への進行を予測する。)

軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment:MCI)
健常者と認知症の中間にあたるグレーゾーンの状態。
認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいるが、日常生活には支障がない状態のこと。
【MCIの5つの定義】
1. 記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
2. 日常生活動作は正常
3. 全般的認知機能は正常
4. 年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
5. 認知症ではない
※MCIを放置すると、認知機能の低下が続き、5年間で約50%の人が認知症へ進行すると言われている。
(出典:認知症ねっと

この論文の要約

【対象と方法】

MCI者228例(平均年齢74歳、男性43%、女性57%)を2.40±1.58年間追跡調査した。

【結果】

・228例中117例(51.3%)が認知症に進行した。

・認知症のうち89例(76%)はアルツハイマー病であった。

・高BMIは、認知症リスクの低下と関連していた。

・低BMIは、すべての認知症タイプを増加させたが、アルツハイマー病との関連は認められなかった。

標準BMI(+α?)を目指しましょう!

この論文からすると、痩せている方が認知症になりやすく、太っている方が認知症になりにくいということです。

確かに、実際の認知症患者を見ていると、太っている人はほとんどいないように感じます。

徘徊老人 認知症

論文は英語要約のみしか読めていないので、実際の数値がわからず、「高BMI」とはどの程度の肥満なのかわかりません。

ただ、あまりにも太っていると、今度はメタボリック症候群や生活習慣病などのリスクが高くなるので、太るのもほどほどがよいのではないかと思います。

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